自分のキャリアから学んだこと

振り返ってみると、大学時代に英語に興味を持ち、勉強したことがきっかけとなり、卒業後に香港に住み、CAの仕事をすることになりました。そして、そこからアメリカの会計士の資格を取り、日系の証券会社、そしてスイスのプライベートバンクで働くところへと繋がっていきました。

香港に住み、様々な国へのフライトに乗務することや、国籍の違う同僚と働くこと、また国籍の違うお客様に対応することなど、日本で会社勤めをしていたらできなかったような貴重な経験をして思ったことがあります。

それは、住む国が違っても、同僚やお客様の国籍が違っても、仕事をする上で1番大切なことは同じ。

それは「相手への思いやり」だということです。

仕事をする上で、人と協力することはとても大切です。そして、良いチームワークを組んで、充実感を持って働くためには、相手への思いやりが必要です。

また、お客様に接する時には、国籍に関係なく、思いやりを持った対応が求められます。

そして、自分の仕事にも、思いやりを持って働くことが大事です。

今の学校では、グローバルな人材を育てる様な教育が進んでいますが、根本的に大事なことは、この「思いやり」であることを伝えたいと思います。

キャリア教育と私のキャリア③

トレーダーの仕事は、日本株の注文を香港の投資機関から日本の本社へ繋ぐもので、難しくはないけれど、間違いが許されない仕事でした。

それまではCAの仕事だったので、初めてのオフィスワークは学ぶことも沢山あり、何よりも、いつもどこかの国にいるのではなく、毎日香港にいて、同じ人達と同じ場所で働くというのが新鮮でした。また、上司や香港人の同僚が温厚で、とても温かい雰囲気の中で働くことができました。

そこから証券会社で数年働いた後、今度はスイスの銀行のプライベートバンクへ転職、富裕層のお客様への資産管理に携わることになりました。香港で一番高いIFC TWO というビルの48階、ビクトリアハーバーから九龍サイドを超えて、中国方面まで見渡せるオフィスで働くことに。このビルは、ずっと「このビルで働きたい!」と思っていたので、転職することで念願が叶いました!

それまでは、CAとトレーダーの経験しかなかったので、銀行での仕事は初めて覚えることが沢山あり、随分苦労しましたが、数々のファンドや債券、FXなど、投資について学ぶことは楽しく、充実した毎日を過ごしていました。

このまま、スイスの銀行で働くものだと思っていましたが、ちょうど当時付き合っていた今の主人が日本へ帰国することになり、私も会社を辞めて一緒に帰国し、結婚することになりました。

ここまで、新卒から香港で働き始めて12年が経っていました!当時イギリス領だった香港は中国に返還され、また空港も町の中にあったのが、ランタオ島に新空港が出来、様々な時代の変化を経験することができました。

そこから2人の子供を授かり、東京で11年間主婦をしています。

子供の人生は子供自身の選択で!

私は子育ての中で、小さなことでも、選択の機会には子供自身で決めさせるようにしています。

なぜかというと、親が先回りして決めてしまうと、上手く行かなかった時に親のせいにしてしまうからです。

結果がどうであれ、子供が自分の意思で決めたことに関しては、本人は後悔しません。上手くいったならよかった!と自信になるし、上手くいかなかったとしても自分の責任、次への解決策を考えることができます。

子供の人生は、自分で決めたことの連続であってほしいと思います。親が決めてしまうと、子供自身の意思とは違う方向へ進んでしまう…。

もちろん、それは違うよ!ということは伝えなければいけませんが、どっちにしようかな、という選択に関しては、あまり口出ししなくても良いように思います。

子供が自分で考え、決めたことに関して、親は喜んで受け入れてあげたいなと思います。

キャリア教育と私のキャリア②

キャセイ航空で7年半ほど働いた後、その後のキャリアを考えました。そして、せっかく香港に住んでいるのだから、英語で資格を取ろうと思い立ち、USCPA(米国公認会計士)の勉強を始めました。ちょうどその頃、キャセイ航空でunpaid leave(無休休暇)の募集が出たので、それを利用して8ヶ月のお休みを取り、その間集中して勉強しました。

集中して勉強できる期間があったので、1年少しで全科目合格!メイン州の資格を取りました。

その後の転職については、会計事務所はとても厳しいと友達から聞いたので、金融機関へ転職することに。東洋証券の香港支店に入社しました。日本株トレーダーの採用だったので、香港の証券外務員の資格を取らなければならず、また勉強の日々。

当時は、外国籍のトレーダーを減らす動きがあったので、英語での試験の難易度が非常に高くなった時期でもありました。過去の問題もなく、ただ電話帳のような分厚い参考書(英語)をひたすら勉強し、合格率17%の試験を突破、晴れてトレーダーとして働き始めました。

キャリア教育と私のキャリア①

小学校でキャリア教育が始まりました。一人ひとりが自分の「キャリアパスポート」を持ち、小学校から中学校へと進むにつれ、自分が将来どのように社会と関わっていくかを考えます。

私は教師ではないのですが、キャリア教育にとても興味があり、娘が小学5年生の時に、ゲストティーチャーをさせていただきました。

なぜゲストティーチャーに申し出たかと言うと、今までの職業経験から得たことを、子供達に話したかったからです。

私は、大学を卒業してすぐ、香港のキャセイパシフィック航空にキャビンアテンダント(CA)として入社しました。CAはアジア11ヵ国から採用され、全員が香港に在住し、香港発のフライトに乗務します。

それまで京都で生まれ育ったので、初めて住む香港や、厳しいトレーニング、多国籍の同僚、全てが初めての経験で、学ぶことが沢山ありました。世界のいろんな国を訪れ、滞在中に観光したり、買い物をしたり、楽しい面も沢山ありましたが、フライト中はずっと動きっぱなしで、時差もあり、体力的にとてもハードな仕事でした。

子供が好きなことをする時間をしっかり取る

お友達と遊んだり、スポーツや習い事、ゲームなどなんでも、子供の好きなことをする時間をしっかり取ってあげると、自然と勉強もする様な気がします。

それは、自分の好きなことをしていると心が満たされるから、他のことに取り組む時にも、すんなりと意識を向けることができるのではないでしょうか。

勉強をする時に、楽しい気分で取り組むのと、嫌々やるのとでは、集中力や理解の度合いも変わってくると思います。

楽しいことは我慢して勉強が先、ではなく、先に楽しい気分になってから勉強、の方が実は効率が良いのかもしれません。